SSブログ

名探偵が活躍するミステリー-シャーロック・ホームズの事件録 芸術家の血-

シャーロック・ホームズの事件録 芸術家の血 ボニー・マクバード

ホームズのもとに一通の手紙が届いた。
失踪した10歳の息子を探してほしいという母親からの手紙だった。
子供の父親は、美術品窃盗の疑いがある伯爵。
ホームズとワトスンは調査を始める……。

コナン・ドイル原作ではない、パスティーシュものです。

悪者につかまり、鞭うたれるホームズ。
ホームズを救うために輸血をするワトスン(血液型同じだったのかな?)。
そして、最後の銃撃戦。

原作に忠実というよりは、ドラマ寄りな感じですが、面白かったです。

nice!(1)  コメント(1) 
共通テーマ:

面白いSF短編集-危険なヴィジョン2-

危険なヴィジョン2 ハーラン・エリスン

ハーラン・エリスン選の短編集、2作目です。

「月へ二度行った男」ハワード・ロドマン
「父祖の信仰」フィリップ・K・ディック
「ジグソー・マン」ラリイ・ニーヴン
「骨のダイスを転がそう」フリッツ・ライバー
「わが子、主(しゅ)ランディ」ジョー・L・ヘンズリー
「理想郷」ポール・アンダースン
「モデランでのできごと」デイヴィッド・R・バンチ
「逃亡」デイヴィッド・R・バンチ
「ドールハウス」ジェイムズ・クロス
「セックスおよび/またはモリソン氏」キャロル・エムシュウィラー
「最後の審判」デーモン・ナイト

「父祖の信仰」は、共産主義が支配している世界。
主人公が物売りに売りつけられた嗅ぎ煙草を使うと、テレビに映った主席の姿が変容し始める……。
ディックらしいお話でした。

「骨のダイスを転がそう」は、ギャンブル好きの主人公が怪しいカジノで勝負を始めると……。
魔法とSFがうまい具合にミックスされていて面白かったです。

「理想郷」は、多次元世界物の話ですが、発表当時はショッキングなオチだったのでしょうが、
2019年の現在では全然ショッキングではないという……時代の流れを感じる話でした。

タグ: SF
nice!(1)  コメント(1) 
共通テーマ:

SFの名作揃い-危険なヴィジョン1-

危険なヴィジョン1 ハーラン・エリスン編

ハーラン・エリスンが編纂したSF短編集です。

アイザック・アシモフのまえがき付き、短編ごとにハーラン・エリスンのまえがきと作者のあとがき付き、という贅沢な短編集です。

収録作品は、

「夕べの祈り」レスター・デル・レイ

「蠅」ロバート・シルヴァーバーグ

「火星人が来た日の翌日」フレデリック・ポール

「紫綬褒金の騎手たち、または大いなる強制飼養」フィリップ・ホセ・ファーマー

「マレイ・システム」ミリアム・アレン・ディフォード

「ジュリエットのおもちゃ」ロバート・ブロック

「世界の縁にたつ都市をさまよう者」ハーラン・エリスン

「すべての時間が噴きでた夜」ブライアン・W・オールディス

「蠅」は、宇宙人に他人の感情を探知する能力を与えられた男の話。
勝手にそんな能力を与えられてかわいそうすぎる……。

「紫綬褒金の騎手たち、または大いなる強制飼養」は、最初のほうは読みにくかったけれど、最後はいい話で終わりました(笑)

「ジュリエットのおもちゃ」と「世界の縁にたつ都市をさまよう者」は、切り裂きジャックの話です。
「ジュリエットのおもちゃ」の続編が、「世界の縁にたつ都市をさまよう者」です。
仲良しなロバート・ブロックとハーラン・エリスン。

「すべての時間が噴きでた夜」は、人間の精神だけ戻れるという話です。
これでいつでも幸せな時に戻れる……とはいかない。アイディア勝負のお話ですが、結構好きです。

タグ: SF
nice!(1)  コメント(1) 
共通テーマ:

登場人物の会話が楽しい-キウイγは時計仕掛け-

キウイγは時計仕掛け 森博嗣

建築学会が開かれる大学に、不気味な宅配便が届いた。
箱の中に入っていたのは、缶ジュースのプルトップが差し込まれたキウイフルーツ。
そして、学長が射殺された。
建築学会のために大学を訪れた加部谷恵美たちは、事件に巻き込まれる。

Gシリーズの9作目です。

結局、事件の真相は明らかにならないまま終わるので、ミステリーとしては消化不良のところもありますが、面白かったです。

登場人物のセリフに現れる文明批評が、興味深かったです。

Gシリーズでおなじみの人達が、勢揃いするのが楽しいです。

加部谷ちゃんが学会での発表の時に海月君に助けてもらうシーンでは、自分の過去を思い出してしまいました。

大学で学んで今も記憶に残っていることは、「発表の時はサクラの質問者を用意しておけ」ってことだったなぁ、と……。
nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:

英国風のミステリー-「酔いどれ家鴨」亭のかくも長き煩悶-

「酔いどれ家鴨」亭のかくも長き煩悶 マーサ・グライムズ

イギリスのストラトフォードで、「お気に召すまま」の観劇のあとアメリカ人観光客が
殺害された。現場には、ソネットが残されていて……。

連続殺人事件の話ですが、それほどグロテスクではなくて、面白いミステリーでした。

ジュリー警視、元貴族のメルローズという二人の主人公がかっこいいです。

誘拐された少年が、部屋から脱出するところが面白かったです。

イギリスのミステリーが好きな人におすすめです。
nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:

読むと勇気がわいてくる本-エンデュアランス号漂流-

エンデュアランス号漂流 アルフレッド・ランシング

1914年、英国人探検家シャクルトンが率いる探検隊は、南極大陸横断に挑戦する。
しかし、氷に囲まれて動けなくなった船が沈没。
過酷すぎる環境を乗り越え、乗組員28人全員が奇跡の生還を果たす。

すごいのは、これが実話だということです。
こんなひどい状況でも、皆で協力すれば生きていけるんだなぁと感動すると同時に、勇気がわいてきました。

シャクルトンがリーダーとして素晴らしいと思った点二つ。

一つ目。
荷物を減らさなければならない時でも、メンバーにバンジョーを持つことを許した。

娯楽の大切さがわかっていたんですね。

二つ目。
トラブルメーカーを自分の目の届くところに置いておいた。

なるほど、と思いました。
普通の人だったらトラブルメーカーには近寄りたくないでしょうが、
リーダーはトラブルメーカーがトラブルを起こさないようにちゃんと見ておかなきゃならないんですねー。

シャクルトン以外の登場人物も適度なユーモアがあって魅力的でした。

タグ:
nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ: