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隠された財宝と謎の美女-幽霊塔-

「幽霊塔」 江戸川乱歩 カラー口絵 宮崎駿

冒頭に宮崎さんの漫画が16ページ載っています。
ウィリアムスンの本から黒岩涙香の作品ができ、それが江戸川乱歩に影響を与えてこの「幽霊塔」ができ、更にそれが宮崎駿に影響を与え……とずっとつながっているというのが、感動的でした。
宮崎さんの漫画だけでも、一読の価値ありです。

さて、江戸川乱歩の「幽霊塔」について言えば、文句なしに面白かったです。

殺人事件が起きた屋敷、隠された財宝、謎の美女……次々に事件が起こり、息つく暇もありませんでした。
幽霊塔内部のからくりが、楽しかったです。
ラストがハッピーエンドで爽やかでした。

主人公の恋敵である黒川弁護士ですが、主人公視点では嫌な人でも、実はすごく活躍していたなと思いました。黒川弁護士に幸あれ……。

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子どもたちの何気ない日常-真夜中のパーティー-

「真夜中のパーティー」 フィリパ・ピアス

子どもたちの何気ない日常やちょっとした出来事を描いた短篇集です。
楽しい話もあれば、切ない話もありました。

「真夜中のパーティー」
ハエのせいで夜中に起きてしまったチャーリーが、両親には秘密で兄弟姉妹と一緒にポテトケーキを食べる話。
楽しそうでいいなぁ。

「牧場のニレの木」
ニレの木を伐採することになって、リッキーは同じ学校の子供たちと木を見に行く。
そのことをきっかけにリッキーは友達を作ることができて、幸せにはなったのですが、
ニレの木がなくなったことは寂しくて、少し泣いてしまうのが切ない。

「ふたりのジム」
おじいさんのジムと孫のジムが、ちょっとしたお出かけをする話。
祖父と孫の素敵な関係。

「アヒルもぐり」
水泳の練習中、主人公の少年はコーチが池に投げたレンガをもぐって取りに行く。
主人公が取ってきたのはレンガではなく、ブリキの箱だった。
そのことが少年に勇気を与えた。
あー、なんかわかる、という感じ。レンガより嬉しい特別感。少年が頑張った証。

タグ:児童文学
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失踪した彼はどこに?-Ψの悲劇-

「Ψの悲劇」 森博嗣

元大学教授、八田洋久が失踪した。
一年後、八田の知り合いが屋敷に集まるが、その夜殺人事件が起こる。

Gシリーズ後期三部作の第二弾です。
面白かったです。SFミステリーでした。

語り手は八田家の執事ですが、実は彼は……というところが良かったです。

島田文子さんが登場します。

ラストは、少しぞっとしました。


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