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実話の凄み-遠野奇談-

「遠野奇談」 佐々木喜善

遠野で起きた山の怪異、動物たち、人間たちの話です。
柳田国男の「遠野物語」は、佐々木喜善から聞き取った話をまとめたものなんですね。
「遠野物語」は読みましたが、誰が語った話なのかは考えたことがありませんでした。

この本には、怪異の話もでてきますが、それ以上に動物や人間の話が心に残りました。

子供を取られて復讐する狼の話や、ボス争いをする牛の話が面白かったです。

郵便配達夫の頭がおかしくなって家族を殺害してしまう話は、怖かったです。

天保の飢饉の話も怖かったです。
昔話やおとぎ話ではなく実話なので、より一層怖いし悲しくなりました。

満州事変の時に、神様たちが満州に御神立された話は、初めて知りました。
非常に興味深かったです。
兵士に無事に帰ってきてほしいという人々の思いから生まれた現象なのでしょうが……。



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とてもわかりやすいローマの歴史-ローマとギリシャの英雄たち<栄華篇>-

「ローマとギリシャの英雄たち<栄華篇>」 阿刀田高

ギリシャ人プルタークが記した「英雄伝」をわかりやすく読ませてくれる本です。

カエサル、ポンペイウス、アントニウス……名前は聞いたことがあってもよくわからなかった人物が、いきいきと描かれていて、とても面白かったです。

ローマの政権争いは、過酷だったんですね。
カエサルは二十三箇所も刺されて亡くなったそうで、そこまでしなくても……と思いました。

紹介されている人物の中では、アレクサンドロス大王が一番かっこよかったです。


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