ユビキタスが使われなくなってもこの本は残る～ユービック～

ユービック

posted with 簡単リンクくん at 2006. 8.13

フィリップ・Ｋ・ディック著 / 浅倉 久志訳
早川書房 (1978)
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文句なしの面白さ、SFの傑作です。

予知能力者狩りを行うために、ジョー・チップら反予知能力者が月面に結集した。しかし、爆弾でメンバーの半数が死に、あらゆるものが退化していく時間退行現象が始まる。

ユービックというのは、それを止めるための特効薬なのです。

とにかく面白いのですが、印象的なのは、ジョーが退行現象に襲われながら、階段を登るシーン。
私は貧血気味で、たまに電車の中で気持ちが悪くなったりするのですが、次の駅に止まるまで、ジョーが階段を必死に登るシーンを思い出して耐えたりしています。

そして、最後に明らかになる退行現象を引き起こした本当の黒幕の姿・・・。

ラストはハッピーエンド、と思いきや、「ブルータスお前もか」という感じです。
でも、嫌な終わり方ではありませんよ。