SSブログ

ニヤリとさせられる短篇集-けだものと超けだもの-

「けだものと超けだもの」 サキ

皮肉っぽいユーモアのある短編36篇が収録されています。
タイトルの「けだもの」は動物のことで、「超けだもの」は人間のことなのかな?

「開けっぱなしの窓」は以前に読んだことがあったのですが、よくできた話だなと思いました。

「毛皮」に出てくるエリナーみたいな人は、友達にしたくないです。

訳者あとがきによると、熊本に「かせいた」というマルメロを使ったお菓子があるそうです。
いつか出会いたい……。

タグ:
nice!(5)  コメント(5) 
共通テーマ:

わくわくする船の旅-朝びらき丸 東の海へ-

「朝びらき丸 東の海へ」 C.S.ルイス

エドマンド、ルーシィ、いとこのユースチスは、船を描いた絵の中に吸い込まれる。
そして、カスピアン王子と一緒に朝びらき丸に乗り、冒険の旅が始まる。

ナルニア国シリーズの第三作です。
とても面白いファンタジーでした。

最初は嫌味な性格だったユースチスですが、あることをきっかけに生まれ変わります。

朝びらき丸でいろいろな島に立ち寄りますが、くらやみ島が一番怖かったです。

スイレンに埋め尽くされた海が美しかったです。
映画化されていますが、映画ではどう表現したのでしょう。
機会があったら、映画を見てみたいと思います。

nice!(4)  コメント(4) 
共通テーマ:

過去の事件を探る名探偵-象は忘れない-

「象は忘れない」 アガサ・クリスティー

推理作家ミセス・オリヴァは、パーティーで初対面の女に質問される。オリヴァの名づけ子シリヤの両親は約十年前に心中しているが、男が先に女を撃ったのか? それとも、女が男を撃ったのか?
オリヴァは名探偵ポアロに相談する。オリヴァとポアロは、昔のことを覚えている人を探し、過去の事件の真相に迫る。

とても面白いミステリーでした。

地道な聞き込みの結果明らかになった真相は、とても悲しいものでした。
誰も悪人ではなかったのに、どうにかできなかったのだろうか、と考えてしまいます。
でも、ミセス・オリヴァが名台詞で最後をしめてくれるので、爽やかな終わり方でした。

ちなみに、ヘイスティングスは登場しません。

nice!(6)  コメント(6) 
共通テーマ:

少年が勇気を出して戦うファンタジー-ミオよ わたしのミオ-

「ミオよ わたしのミオ」 アストリッド・リンドグレーン

両親のいない少年ボッセは、養父母の家で辛い生活を送っていた。
ある日、果物屋のおばさんから金のリンゴをもらったボッセは、魔神によって「はるかな国」に連れて行かれる。そこで、ボッセは王子ミオとなり、幸せを手に入れる。
しかし、その国では残酷な騎士カトーが人々を苦しめていることを知り、ミオはカトーと戦うことになる。

とても面白いファンタジーでした。

ミオが恐怖を乗り越えて戦うところが良いです。

不幸な子供が異世界に行くという部分は、同じ作者の「はるかな国の兄弟」と同じなのですが、この本のほうがはっきりしたハッピーエンドで、読後感が爽やかでした。

nice!(5)  コメント(5) 
共通テーマ: