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残された者の世界-治療塔-

治療塔 大江健三郎

「選ばれた者」たちが「新しい地球」に移住した。
「残留者」である主人公は、祖母と二人でつつましく暮らしていたが、
10年後、「選ばれた者」たちが地球に帰ってくる……。

とても面白かったです。

表紙のデザインがめちゃくちゃ「SF」アピールをしていて少し笑ってしまったのですが、
著者初のSFだからかな。

主人公とその恋人が逃亡して隠れ住む村が、美しいです。
その村に暮らす老人のモデルが、明らかに大江光さん。
そんな村が現実にあってほしい、と思いました。

窓際の椅子でいつも寝ている祖母が、最後に銃をぶっ放すシーンが、爽快でした。

タグ: SF
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