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女性を狙う連続殺人?-「独り残った先駆け馬丁」亭の密会-

「独り残った先駆け馬丁」亭の密会 マーサ・グライムズ

スカーフで絞殺された女性の死体が見つかった。一年後、「独り残った先駆け馬丁」亭の近くで
女性が同様の方法で殺害された。偶然か、それとも連続殺人か?

面白いミステリーでした。

シリアスなストーリーですが、「限りある命」亭の家族がすごすぎて笑えました。
カーテン壊したりお皿落としたり、入る人はいるけれど出てくる人はいない宿屋(笑)
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リアルな人間描写のサスペンス-身代りの樹-

身代りの樹 ルース・レンデル

作家のベネットは、息子を急病で失う。
ベネットの母親モプサは、娘のために他人の子ジェイを誘拐してしまった。

とても面白かったです。

ベネット、ジェイの母親キャロル、キャロルの恋人バリー、キャロルの知人テレンスの運命が交錯して、
先の読めないストーリーでした。

子供を失ったベネットの悲しみが、胸に迫りました。

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ロシアの妖怪たちが面白かった-怪奇小説傑作集5 ドイツ・ロシア編-

怪奇小説傑作集5 ドイツ・ロシア編 H・H・エーヴェルス他

【ドイツ編】
「ロカルノの女乞食」 ハインリヒ・フォン・クライスト
「たてごと」 テオドール・ケルナー
「蜘蛛」 H・H・エーヴェルス
「イグナーツ・デンナー」 E・T・A・ホフマン
【ロシア編】
「深夜の幻影」 ミハイル・アルツィバーシェフ
「犠牲」 アレクセイ・レミゾフ
「妖女(ヴィイ)」 ニコライ・ゴーゴリ
「黒衣の僧」 アントン・チェーホフ
「カリオストロ」 アレクセイ・トルストイ

「蜘蛛」
ホテルのある部屋に泊まった人たちが、連続で自殺した。医学生はその謎を解こうとするが……。

主人公の日記形式で、主人公が徐々におかしくなっていくのがわかって、怖かったです。

「イグナーツ・デンナー」
森に住むアンドレスは、旅人を家に泊める。旅人のおかげでアンドレスの妻の病気は治ったが、アンドレスは犯罪に巻き込まれる。

読みごたえがありました。旅人の出生の秘密が明らかになるところは、衝撃的でした。

「妖女(ヴィイ)」
神学校の学生が、泊まった家で老婆に襲われる。
学生は反撃し、老婆は死亡するが、その遺体は美しい女性になっていた。
逃げ出して学校に戻った学生だったが、学長に呼び出され、亡くなった女性の回向を頼まれる。

面白かったです。
主人公にとっては、不幸としかいいようのない話ですが。
寺院の中で、妖怪が暴れまわるところがすごかったです。

「黒衣の僧」
黒衣の僧の幻覚との対話を楽しむ主人公。しかし、それを妻に見られてしまう。

危険な幻覚ではないので見て見ぬふりをすれば、よかったのかなぁ。
それでも、最終的に主人公の傲慢さが不幸な結果を招いてしまったかもしれませんが。

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フランスっぽい怪しい話-怪奇小説傑作集4 フランス編-

怪奇小説傑作集4 フランス編 G・アポリネール他

「ロドリゴあるいは呪縛の塔」 マルキ・ド・サド
「ギズモンド城の幽霊」 シャルル・ノディエ
「シャルル十一世の幻覚」 プロスペル・メリメ
「緑色の怪物」 ジェラール・ド・ネルヴァル
「解剖学者ドン・ベサリウス」 ペトリュス・ボレル
「草叢のダイアモンド」 グザヴィエ・フォルヌレ
「死女の恋」 テオフィル・ゴーティエ
「罪の中の幸福」 バルベエ・ドルヴィリ
「フルートとハープ」 アルフォンス・カル
「勇み肌の男」 エルネスト・エロ
「恋愛の科学」 シャルル・クロス
「手」 ギー・ド・モーパッサン
「奇妙な死」 アルフォンス・アレ
「仮面の孔」 ジャン・ロラン
「フォントフレード館の秘密」 アンリ・ド・レニエ
「列車〇八一」 マルセル・シュオッブ
「幽霊船」 クロード・ファーレル
「オノレ・シュブラックの消滅」 ギヨーム・アポリネール
「ミスタアユウ」 ポール・モーラン
「自転車の怪」 アンリ・トロワイヤ
「最初の舞踏会」 レオノラ・カリントン

澁澤龍彦の解説付きです。

「ギズモンド城の幽霊」
荒れ果てた古城に泊まることになった三人の兵士と芝居の監督。
その城では、かつて城主の奥方が殺されていて……。

バランスのいい幽霊譚でした。兵士の一人が、奥方を好きになってしまうところがフランスっぽいかな?

「死女の恋」
僧侶がある女性にひとめぼれして、苦悩する話。

女性が魅力的で、好きになってしまうのはしかたがない、と思いました。

「仮面の孔」
仮面舞踏会に連れ出された青年が体験する悪夢。

とても怪しい雰囲気のあるお話でした。
仮面舞踏会好きには、たまらないお話でしょう。

解説で澁澤さんがおっしゃっているように、怪奇小説というよりは幻想的なお話が多かったです。

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