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古きよきSF-フェッセンデンの宇宙-

フェッセンデンの宇宙 エドモンド・ハミルトン

SF短篇集です。
50年以上前の作品ですが、とても面白かったです。
ブラッドベリが好きな人にお勧めかもしれません。

「フェッセンデンの宇宙」
科学者フェッセンデンが、極小サイズの宇宙を作った。
フェッセンデンは、その宇宙を使って実験をするが……。

様々な惑星、生物がでてきて面白いです。
科学者としての倫理が問われる話。

「風の子供」
金を採掘するために、風が吹きすさぶ高地に向かった主人公。
そこで出会った女性は、風と話すことができて……。

一瞬クトゥルー神話かと思いましたが、そこまでおどろおどろしくはないです。

「向こうはどんなところだい?」
火星から地球に戻った宇宙飛行士。周りから火星の様子を質問されるが……。

切ない話でした。
本当のことを話せば周りを傷つけてしまうので、主人公は嘘をつき続けるしかないのです……。

「帰ってきた男」
棺の中で目覚めた男。必死の努力で棺から出て、家に帰るが……。

”早すぎた埋葬”系の話です。
主人公がめちゃくちゃ悲惨でかわいそう。

「凶運の彗星」
緑色の彗星が地球に接近していた。彗星は地球に被害はもたらさないと思われていたが……。

1928年に、「金属の体に脳を移植する」話を書いたところがすごいなぁと思いました。

「世界の外のはたごや」
そのはたごやには、歴史上の重要人物が集まっていた。
ギナールは、国家を救うためにそこに行くが……。

感動的なセリフがあったので、引用します。
「重要なのは、日々の勇気と思いやりであり、その努力をいかに積み重ねるかなのだ。(略)
あなたがたの勇気によってすばらしいものとなる平凡な毎日、過去というページにあなたがたが書きこんだ記録、それはけっして滅びないのだ」

タグ:SF
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