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再生の物語-ひみつの花園-

ひみつの花園 バーネット

言わずと知れた名作です。

子供の頃に大好きだった本なのですが、久し振りに読んだらやはり素晴らしかったので感想を書きます。

ストーリーは、両親を亡くしたメアリーがヨークシャーにあるおじさんの家にひきとられるところから始まります。

メアリーの両親は忙しく、メアリーは召使いやばあやに世話をされて育ちました。
そのせいで、メアリーはわがままな性格になってしまいました。

最初のほうのメアリーは、「ぶあいそう」だの「いじわるばあさん」だの結構ひどい言われよう。
そんなメアリーが、どう変わっていくのかというのが見どころのひとつです。

メアリーに最初に変化をもたらしたのは、コマドリとの出会いでした。

ヨークシャーの豊かな自然がメアリーの心を開き、お手伝いのマーサや、マーサの弟ディッコン、マーサのお母さんの
優しさがメアリーを変えていきます。

そして、メアリーの変化が、屋敷に閉じこもっていたメアリーのいとこ、コリンの心も変えていくのです。

メアリーが、かんしゃくを起こして泣いているコリンに怒鳴りつけるシーンは、なかなか爽快。
メアリーにとっては、過去の自分を怒鳴っているようなもので、カタルシスがあります。

最後は、コリンとコリンの父親であるクレイブン氏が仲良く歩くシーンで終わります。

「ひみつの花園」の魔法は、亡くなった妻にそっくりの息子を愛することができなかったクレイブン氏も変化させ、
皆に幸せをもたらしたのでした。


「この本を読まずに死んだらもったいない」というくらいの名作だと思うのですが、
なんと私の夫は読んだことがありませんでした。

「ひみつの花園」というタイトルで女の子向けの話だと思う人もいるかもしれませんが、
そういうわけではありません。

妻を亡くしたクレイブン氏の悲しみには、性別問わず誰でも共感できるでしょう。

また、塀を乗り越えてこっそり秘密の庭の手入れをしていたベンじいさんの涙に、もらい泣きしてしまう人も多いのではないでしょうか。
ベンじいさんがコリンに言ったちょっと乱暴な言葉にも、愛情があふれています。

娘にこの本の感想を聞いたら、「ひみつの庭が楽しそうだった」と言っていました。
大人になってから読んだら、またいろいろな感想を持つんだろうなぁ。
タグ: 児童文学
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mayu

ネオ・アッキーさん、nice!ありがとうございます。
by mayu (2019-03-01 08:50) 

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